今回から、ブログ6つめのカテゴリーとして「Perl 6事始め」というのを始めてみようと思います。本ブログはもともと拙著『かんたんPerl』を楽しく読んでいただくためのブログで、『かんP』(以下本書をこう呼びます。かんぴーと読む)はPerl 5のための本で、Perl 5とPerl 6は親を同じとする姉妹言語で、別の言語だよと、何回も言っているところではあるんですが、そうは言ってもPerl 5に興味がある人は、Perl 6にも興味を持っていて、それはぼくも同じですから、本ブログでもPerl 6の入門を行って、見聞を広め、楽しい時間を過ごそうと思います。どうぞお付き合いください。
さて、今回はMacでPerl 6の環境づくりを行い、こんにちはーと言うところまでをやろうと思います。Mac OS Xを入れたて状態の場合、以下のような手順になります。
* Homebrewをインストールする(Xcode command line toolsをインストールする)
* rakudo-starをインストールする
MacはOS Xの皮を被ったBSDというUNIXの一種ですから、コマンドライン シェルを使ってバンバンmakeコマンドを打って、好きなフリー ソフトウェアを入れることも出来ます。でも、フリー ソフトウェアはたいてい他のソフトウェア(ライブラリー)を使用している(依存している)ので、必要なライブラリーを順番にインストールしていかないと動きません。いろんなソフトウェアを入れていると、そのうち、どのライブラリーを自分が入れているのか、正しく最新版が入っているのか、だんだん管理できなくなってきます。
そこで、手動でインストールする代わりに、ワンクッション置いて、パッケージ マネージャーを使います。パッケージ マネージャーは、いま使っているマシンにどのようなライブラリーが入っているか管理してくれるので、必要なパッケージを順序良くインストールしたり、アップデートしたりしてくれます。Ubuntu Linuxではapptitude、FreeBSDではpkgなどのパッケージ マネージャーを使いますが、MacではHomebrewを使う、というわけです。
Macのパッケージ マネージャーは他にMacPortsというのもあります。この2つは両方使わず、どっちか使うほうがいいそうです。ぼくはなんとなくブログ記事とかが多いような気がするHomebrewを使ってみます。
Homebrewは以下のサイトからインストールします。
Homebrew — OS X 用パッケージマネージャー
ここに、以下のようなコマンドラインが書かれています。
rubyコマンドと、curlコマンドを使っています。どちらも、ぼくが使っているOS X(Yosemite 10.11.2)には標準で入っていました。ということで、Homebrewのインストールは、以下の手順になります。
1) ブラウザーで「Homebrew インストール」と検索する
2) 「Homebrew―OS X用パッケージマネージャー」というサイトが検索されるのでジャンプする
3) 上記のコマンドをクリックして選択する
4) ⌘+Cを押してコピー
5) ターミナル(コマンドライン シェル)を起動する
6) ⌘+Vを押してペースト
この状態でこうなっています。
ここでreturnキーを押すとインストーラーが開始します。
さて、Homebrewをインストールするためには、「Xcode Command Line Tools」という、Appleから供給されている開発者用のツールが別途必要になります。これがインストールされていないMacの場合、「Xcode Command Line Tools」が必要ですけどインストールしますか、的なことを言われます。
「インストール」をクリックすると「使用許諾契約」が表示されるので、「同意する」をクリックし(他に選択肢はない!)「Xcode Command Line Tools」をインストールします。数分かかります。
「ソフトウェアがインストールされました」と表示されるので「完了」をクリックします。
「/usr/local」ディレクトリが書き込み可能になりますけどいいですか、等々言われていますが承諾し、returnキーを押します。
Macの管理者パスワードを求められますので、入力してreturnキーを押します。
ほどなく、Homebrewのインストールが終わります。
なお、ずっと前に別の用事でHomebrewを入れていた場合は「$ **brew update**」と打ってHomebrewのパッケージ情報を更新しておきます。
でRakudo *をインストールします。
マシンが数分いろいろがちゃがちゃ作業します。
プロンプトが帰ってきたら、インストールが終わったか調査します。まず、-vオプションを使ってバージョン番号を調べます。
Perl 5の「perl -v」に比べてずいぶんシンプルですね。
では使ってみます。
Perl6 は「$ **perl6**」とだけ打って改行すると、プロンプトが「>」に変わります。このとき、Perl 6の対話環境が起動していて、1行だけのプログラムをいろいろ打って遊ぶことが出来ます。
では、さっそくハロー ワールドを打ってみましょう。
できたー。
早速オブジェクト指向で書いてみましたけど、むろん、従来の関数指向で打つことも可能です。
今日のところはここまでにいたしとうございます。
Ctrl+Cで脱出します。
ということで、次回からはもっと実のあることをして遊びます。
それにしても、ワクワクしますね! 新しい言語を身につけるというだけでもワクワクするのですが、新しい、いままさに産声をあげた言語を学ぶ、その機会に立ち会えるというのは本当にワクワクします。
さて、今回はMacでPerl 6の環境づくりを行い、こんにちはーと言うところまでをやろうと思います。Mac OS Xを入れたて状態の場合、以下のような手順になります。
* Homebrewをインストールする(Xcode command line toolsをインストールする)
* rakudo-starをインストールする
Homebrewをインストールする
Homebrewというのは、英語としては「家で醸造した(ビールなどの)お酒」という意味ですが、ここでは有名なMac用の「パッケージ マネージャー」の名前です。パッケージ マネージャーとは、ソフトウェアをインストールするときに使うものです。MacはOS Xの皮を被ったBSDというUNIXの一種ですから、コマンドライン シェルを使ってバンバンmakeコマンドを打って、好きなフリー ソフトウェアを入れることも出来ます。でも、フリー ソフトウェアはたいてい他のソフトウェア(ライブラリー)を使用している(依存している)ので、必要なライブラリーを順番にインストールしていかないと動きません。いろんなソフトウェアを入れていると、そのうち、どのライブラリーを自分が入れているのか、正しく最新版が入っているのか、だんだん管理できなくなってきます。
そこで、手動でインストールする代わりに、ワンクッション置いて、パッケージ マネージャーを使います。パッケージ マネージャーは、いま使っているマシンにどのようなライブラリーが入っているか管理してくれるので、必要なパッケージを順序良くインストールしたり、アップデートしたりしてくれます。Ubuntu Linuxではapptitude、FreeBSDではpkgなどのパッケージ マネージャーを使いますが、MacではHomebrewを使う、というわけです。
Macのパッケージ マネージャーは他にMacPortsというのもあります。この2つは両方使わず、どっちか使うほうがいいそうです。ぼくはなんとなくブログ記事とかが多いような気がするHomebrewを使ってみます。
Homebrewは以下のサイトからインストールします。
Homebrew — OS X 用パッケージマネージャー
ここに、以下のようなコマンドラインが書かれています。
ruby -e "$(curl -fsSL https://?????.example.com/Homebrew/install/master/install)"(「?????.example.com」は、上の公式サイトでは正しいサイト名が入っています。)
rubyコマンドと、curlコマンドを使っています。どちらも、ぼくが使っているOS X(Yosemite 10.11.2)には標準で入っていました。ということで、Homebrewのインストールは、以下の手順になります。
1) ブラウザーで「Homebrew インストール」と検索する
2) 「Homebrew―OS X用パッケージマネージャー」というサイトが検索されるのでジャンプする
3) 上記のコマンドをクリックして選択する
4) ⌘+Cを押してコピー
5) ターミナル(コマンドライン シェル)を起動する
6) ⌘+Vを押してペースト
この状態でこうなっています。
ここでreturnキーを押すとインストーラーが開始します。
さて、Homebrewをインストールするためには、「Xcode Command Line Tools」という、Appleから供給されている開発者用のツールが別途必要になります。これがインストールされていないMacの場合、「Xcode Command Line Tools」が必要ですけどインストールしますか、的なことを言われます。
「インストール」をクリックすると「使用許諾契約」が表示されるので、「同意する」をクリックし(他に選択肢はない!)「Xcode Command Line Tools」をインストールします。数分かかります。
「ソフトウェアがインストールされました」と表示されるので「完了」をクリックします。
「/usr/local」ディレクトリが書き込み可能になりますけどいいですか、等々言われていますが承諾し、returnキーを押します。
Macの管理者パスワードを求められますので、入力してreturnキーを押します。
ほどなく、Homebrewのインストールが終わります。
なお、ずっと前に別の用事でHomebrewを入れていた場合は「$ **brew update**」と打ってHomebrewのパッケージ情報を更新しておきます。
rakudo-starをインストールする
rakudo-star(正式名称は「Rakudo *」)は、Perl 6のコンパイラーであるRakudoや、それを実行する仮想マシンであるMoarVMを含むPerl 6のディストリビューションということらしいです。Homebrewのコマンド「brew」を使って、$ brew install rakudo-star
でRakudo *をインストールします。
マシンが数分いろいろがちゃがちゃ作業します。
プロンプトが帰ってきたら、インストールが終わったか調査します。まず、-vオプションを使ってバージョン番号を調べます。
$ perl6 -v
This is perl6 version 2015.11 build on MoarVM version 2015.11
This is perl6 version 2015.11 build on MoarVM version 2015.11
Perl 5の「perl -v」に比べてずいぶんシンプルですね。
では使ってみます。
Perl6 は「$ **perl6**」とだけ打って改行すると、プロンプトが「>」に変わります。このとき、Perl 6の対話環境が起動していて、1行だけのプログラムをいろいろ打って遊ぶことが出来ます。
では、さっそくハロー ワールドを打ってみましょう。
$ **perl6**
> **"Hello world".say**
Hello world
>
> **"Hello world".say**
Hello world
>
できたー。
早速オブジェクト指向で書いてみましたけど、むろん、従来の関数指向で打つことも可能です。
> **say "Hello world in an old way"**
Hello world in an old way
>
Hello world in an old way
>
今日のところはここまでにいたしとうございます。
Ctrl+Cで脱出します。
ということで、次回からはもっと実のあることをして遊びます。
それにしても、ワクワクしますね! 新しい言語を身につけるというだけでもワクワクするのですが、新しい、いままさに産声をあげた言語を学ぶ、その機会に立ち会えるというのは本当にワクワクします。